映画「万引き家族」 感想
色んな賞を取っている話題作であり、絶対に面白いと思ったので観てみました。
どんな内容なのか?
血の繋がりのない家族が、新しい家族の在り方を示した作品になっています。
家族の定義というのは、血が繋がっているということが絶対に必要なのか。
父親とは、母親とは、姉、兄、妹、それぞれが血の繋がりのない家族の中で自分の価値を見出すためにもがきながら生活をする。
「万引き家族」とは?
物語の中で万引きをしているシーンがいくつもあったが、ただ万引きをする家族の話という訳ではない。
万引きはこの映画が伝えたいことを象徴するシーンなのである。
僕はこの作品を観る前、それぞれに集められた子供たちが皆誘拐されて、家族になるのかと思っていました。
全く間違っていた訳ではなかったが、ただ誘拐されたのではなく、しっかりとそれぞれに意志をもって生活をしているのである。
この映画が伝えたかった事
「万引き家族」というタイトルにあるように、子供たちは皆万引きのように連れてこられたのである。
しかし、だからこのタイトルになった訳ではなさそうである。
物語の中で万引きをするシーンがある。
いつものように万引きをするのだが、兄が妹に初めて万引きをさせるシーン。
お店の店主にお菓子を渡され、妹にはさせないようにと注意を受ける。
このシーンは、この物語の重要な意味を持っているのではないだろうか。
今までの万引きがばれていたこと、そして、なぜ怒られなかったのか。
この場面がきっかけに物語が一気に動き始めるのである。
家族と他人
血の繋がりもなく、何の関係性もない人は他人である。
これは全くの間違いではない。
どんなにひどい扱いを受けようとも、家族であることに変わりはないのである。
それぞれが家族であろうとする姿は、距離が近付いているようでそうではなかったのである。
この映画には様々なメッセージが込められていました。
家族の温かさの中に、哀しさや切なさ、幸せや不幸せ、様々な感情が入り込まれた作品になっています。
是非、観てみてください。