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映画「悪人」 感想

 今になっても目に付く場所に置かれているということは、この作品はきっと面白いだろうと思い、手に取って観てみました。

 

 

どんな内容なのか?

ロングヒットをしている作品であることもあり、期待度はかなり高く、僕の中でも割とハードルが上がった状態であったが、観てみた感想は、難しい映画でした。

なんというか、「悪人」というタイトルからわかるように、悪いことをしてしまった人を中心に物語が繰り広げられるのですが、主人公である男が殺人を犯してしまった事をきっかけに様々な人たちが事件に関わることにより、人の悪い所が見えてくるというか、なかなか考えさせられる作品ではありましたね。

 

誰が悪人なのか?

この映画を観ていて不思議に思ったのですが、殺人を犯した主人公はあまり悪人とは思えず、むしろ被害者の女性やまたその女性の周りにいる人物たちの方がよっぽど悪人のように思えた事です。

もちろん、殺人を犯してしまうということは、悪い事ではあるが、そのような人を他人事のように笑っている人たちを観ていると、胸糞悪い気持ちになりました。

この映画のタイトルにある「悪人」というのは、もしかしたら殺人を犯した主人公のことではなく、周りを取り囲む人たちのことを言っているのかもしれない。

人を殺すことは簡単であり、それをまた裁くことも難しい事ではない。

しかし、他人事のようになにもかもから目を背け、人のことを笑っている人たちを裁くことは出来ない。

本当に悪人なのは、そのような人たちなのではないだろうか。

 

この映画で伝えたかった事

この映画のメインは、もちろん殺人を犯してしまった主人公が逃亡する場面なのだが、この映画が伝えたい重要なことは、主人公ではなく、別の場面にあると僕には思いました。

殺された女性の父親が、娘を殺されてしまう原因を作ったとされる大学生に会いに行く場面がある。

その大学生は、殺された娘のことを棚に上げ、笑い話にして友人たちに声高らかに話していたのである。

父親は、こいつのせいで娘が殺されたという怒りと悔しさの中で、殺してしまいたい気持ちを抑え、大学生に教示するのである。 

人のことを笑って生きていけばいいと、僕はここにこの映画のメッセージが全て詰まっているとさえ思いました。

僕もこの言葉には深く共感出来ました。

人のことを笑っていいのは、面白い事が起こった時だけなのである。

人を傷付ける笑いは悪い笑いなのである

 

最後に

主人公に焦点を当てながら、大事なことは他に示しているというのが他にはない要素なのかもしれないと思いました。

ロングヒットをしている訳は、ここにあるのではないだろうか。

「悪人」という分かりやすいテーマを掲げながら、本当の悪人とは、法律に罰せられる人だけではないということが、この映画には描かれていたと感じました。

非常に深い映画でした。

上の画像からアマゾンに行けますので、観てみてはいかがでしょうか?