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石田衣良、「美丘」 病気は人を強くする

残された人生を生きる強さは、自分だけでなく、周りの人をも強くするものだということをこの小説を読んで学びました。

 

僕がこの小説と出会ったきっかけは、作者が石田衣良であったことと表紙とタイトルのインパクトにあった。

タイトルは「美丘」、あらすじを読んだときに女の子の名前だということが分かったが、ヒロインの女の子の名前をタイトルにするというのは珍しいと思った。

さらに、表紙の裸で寄り添う男女がなんともセクシャルで目を惹くものがあった。

 

ジャンルとしては、ラブストーリーではあるが、もちろん普通のラブストーリーではない。

男女が出会い、恋に落ち、試練を乗り越える。みたいな展開を期待している人は改めて欲しい。ベタなラブストーリーが好きな人には、少し刺激が強いかもしれないです。

 

ラブストーリーには珍しい傾向として、性的な描写が多いと感じました。

ヒロインである美丘は、性に対して奔放であり、性格も変わっていた。

そんな美丘に惹かれる主人公は、ある時、美丘の正体を知ってしまう。

美丘がなぜ、こんなにも強く奔放に生きているのか、生きる事が出来るのか。

そんな美丘に主人公の心は動かされる。

 

僕はこの小説を読み終わった後、涙が出てきました。

しかし、ラブストーリーとして涙を流したのではなく、美丘という人間の生き様に感動したのである。

 

僕はこんなラブストーリーを読んだのは初めてだと感じました。

恋愛という枠組みを超えた、愛の形が非常に濃厚に表現されている作品でした。

一味違ったラブストーリーを是非、手に取って読んでみてください。