白田、「府中三億円事件を計画・実行したのは私です。」事件の全貌

突如として現れた犯人と名乗る男。

あの歴史に残る大事件である「三億円事件」をもとにして語られる事件の真相は、果たしてノンフィクションなのか、それともフィクションなのか。

もうすでに時効を迎えている事件である「府中三億円事件」とは、東京芝浦電気従業員4600人分のボーナスを乗せた現金輸送車が、白バイ警察を装った人物により奪われるという、日本犯罪史において最も有名な犯罪であり、その事件は未解決事件としていまだに扱われている。

その未解決事件である「三億円事件」の犯人と名乗る男が事件の経緯や犯行に至るまでを事細かに告白するという物語である。

時効を迎えたことにより、犯人が捕まることがなくなり、世間に事件の真相を語る。これだけで世間は注目するだろうし、気になって本を手にする人も多くいるだろう。かく言う僕もその一人である。

この物語を語っている人物が作者である「白田」という男なのだが、その男は本当に事件の犯人なのだろうか？

物語の中では、主人公である白田がどのような人物であるのか、そして、どうしてこのような事件を起こしたのかが事細かに描かれている。

しかし、この物語の中心である、「三億円事件」とは別に、主人公の恋物語が詳細に語られている。

ある意味この小説は、暴露本という類のものではなく、恋愛小説と言ってもおかしくはない内容であった。

主人公とその周りを取り囲む友人や恋人や学生運動家たち。

今の時代では通用しないであろう方法で犯人は三億円をという大金を鮮やかな手口で奪い取ったのである。

この話がフィクションであれば、ただのこの類のもの好きが書いたものと言えるが、もしノンフィクションであるのならば、この白田と名乗る男をもっと知りたいと誰もが思っているのではないだろうか。

三億円という金額は、当時の貨幣価値で言えば、10億円から20億円と言われているほどの、とんでもない大金である。

このような大金をあのような原始的な方法で奪える時代だったということに、今考えると驚くばかりです。

この小説がこの世に広まることにより、また様々な意見が飛び交っている中で、僕の意見としては、あまり深読みをせず、数ある中の一つの小説として読んでみるのが、一番楽しめるのではないかと思います。

時効を迎えたこの事件を扱っている小説はこの世にたくさんありますが、その類のものだと思って僕はとても楽しく読めたかなと思います。

是非読んでみて、皆さんもフィクションなのか、ノンフィクションなのか、少し考えるのもいいかもしれません。

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